元気パンダの漢方日記
国際中医師の資格を持つ薬剤師が、漢方医学の知見や日々の出来事、趣味のパンダコレクションの紹介をするブログです。






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高温期の漢方薬について

皆さん、こんにちは。

今回は高温期の漢方薬についてお話します。高温期は低温期の平均体温から0.3℃~0.5℃上昇して、12日~14日間安定することが望ましいといわれています。よって高温期の日数は低温期の平均温度0.3℃のところに線を引いて、その線の上の日数を数えると良いことになります。
周期療法の考えでは高温期は陽の時期と考えています。黄体ホルモンが十分に分泌されることにより一定の体温を維持することができ、受精卵が着床しやすい状態になります。黄体ホルモン(陽)は低温期のエストロゲン(陰)が十分に分泌されて、良い排卵があると安定すると考えられています。よって高温の安定には低温期~排卵期に良い受精卵が育ちきれいに排卵することも大切です。

高温期には、①高温期の長さが短い或は体温が低い②高温期に凹凸が多い③高温期が高すぎる、という病態が良く見られます。

①のタイプは冷えて陽気が不足している方や胃腸が弱い方によく見られます。このような方は高温期の基本である腎陽を補う必要があります。夏桂成先生は)陰中陽虚、)血中陽虚、)気中陽虚の3つのタイプに分けています。
)陰中陽虚は高温期が短い時に一般的に使う方法です。夏桂成先生は加減右帰飲(丹参、赤白芍、生地黄、山薬、山茱萸、牡丹皮、茯苓、続断、兎絲子、紫石英、五霊脂、緑萼梅)を良く使っています。日本では婦宝当帰膠杞菊地黄丸参馬補腎丸或は海馬補腎丸を併用します。
)血中陽虚は血虚があり高温期が短い方に良く使う方法です。夏桂成先生は加減毓麟珠(丹参、赤白芍、山薬、牡丹皮、茯苓、太子参、白朮、杜仲、兎絲子、紫石英)を良く使っています。日本では婦宝当帰膠或は十全大補湯参馬補腎丸或は海馬補腎丸を併用します。
)気中陽虚は胃腸虚弱で、脾腎の陽気が不足している方に良く使う方法です。夏桂成先生は健脾温腎湯(党参、白朮、山薬、牡丹皮、茯苓、杜仲、兎絲子、紫石英、木香、五霊脂、陳皮)を良く使っています。日本では補中益気湯或は星火健脾散参馬補腎丸或は海馬補腎丸を併用します。

②のタイプはストレスが多く、イライラ、胸の張り、頭痛などの月経前緊張症候群が強い方によく見られます。夏桂成先生は毓麟珠合越鞠丸(丹参、赤白芍、熟地黄、山薬、太子参、牡丹皮、茯苓、紫石英、続断、蒼白朮、香附子、山査子、緑萼梅、五霊脂)を良く使っています。日本では婦宝当帰膠星火逍遥丸参馬補腎丸或は海馬補腎丸を併用します。

③のタイプは陽気が過剰で、のぼせやほてり、イライラが強い方に見られますが、比較的少ないタイプです。夏桂成先生は加減滋水清肝飲(当帰、赤白芍、生熟地黄、山薬、牡丹皮、茯苓、山査子、釣藤、柴胡、黄苓、山梔子、甘草、続断、兎絲子)を良く使っています。日本では加味逍遥散瀉火補腎丸或は杞菊地黄丸を併用します。

①、②、③のいずれのタイプも、プロラクチンが高い場合は炒麦芽を併用します。
高温期の漢方薬は黄体ホルモンの分泌を促し、着床を助けて流産を防止する効果があります。流産を2回以上繰り返す習慣性流産のときは、黄体機能不全や免疫異常などを考慮して、さらに漢方薬を工夫します。
高温期が15日以上続いて、妊娠判定薬が陽性になると、着床したと判断します。私の店ではお客さんの要望にあわせて、流産防止の漢方薬やつわりを改善する漢方薬を安定期まで服用してもらいます。

テーマ:不妊治療 - ジャンル:結婚・家庭生活

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