元気パンダの漢方日記
国際中医師の資格を持つ薬剤師が、漢方医学の知見や日々の出来事、趣味のパンダコレクションの紹介をするブログです。






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漢方薬解説「十全大補湯」

皆さん、こんにちは。漢方薬解説第49弾は「十全大補湯」です。

十全大補湯は中国・宋の時代の「和剤局方」に収載されている漢方薬です。和剤局方は宋の時代の全国の名医の処方(秘伝も含めて)を国の命令で公開させ、編集した処方集です。当時の最高レベルの処方集ですので、信頼性が高いわけです。よって現在でも使われている処方が多くあります。十全大補湯もその一つです。
ツムラ、コタロー、クラシエの3大メーカーをはじめ、多くの漢方メーカーがエキス剤や錠剤、シロップ剤などの剤型で発売しています。私の店では、お馴染みの東洋薬行のエキス細粒と良く使いますが、吸収の良いシロップ剤の「補全S」も使っています。

十全大補湯

補全S

十全大補湯の効能効果は「病後の体力低下,疲労倦怠,食欲不振,ねあせ,手足の冷え,貧血 」です。
十全大補湯は名前のとおり10種類の気血を補う薬草が配合されています。気を補う四君子湯(人参、白朮、茯苓、黄耆)、血を補う四物湯(地黄、当帰、芍薬、川弓)に気を補う黄耆と温めて血行を良くする桂皮を配合しています。

適応症としては、気血不足の虚証の方であれば、病気に関係なく使うことができます。
代表的な疾患としては、慢性疲労、貧血、冷え性、低血圧、めまい、食欲不振、神経衰弱、癌の免疫強化、抗癌剤の副作用防止、手術後の体力低下、習慣性流産などがあります。周期療法では高温期が短い方によく使います。

気血を補う類似処方としては、帰脾湯婦宝当帰膠、人参養栄湯、補中益気湯などがあります。
それぞれ特徴がありますが、帰脾湯は不眠や動悸がある方に効果的です。婦宝当帰膠は当帰の量が多いので、婦人科疾患に効果的です。人参養栄湯は十全大補湯とかなり似ていますが、咳を止める薬草や寝つきを良くする薬草が含まれています。補中益気湯は血を補う薬草は当帰のみで、主に気の下陥に使われます。

十全大補湯は「気血を補う基本薬で、気血不足がある方に幅広く使うことができる」漢方薬です。

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