元気パンダの漢方日記
国際中医師の資格を持つ薬剤師が、漢方医学の知見や日々の出来事、趣味のパンダコレクションの紹介をするブログです。






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四診と弁証論治

皆さん、こんにちは。

先週の水曜日(6月18日)に「イスクラ中医薬研修塾」で、第2回目の講義を行なってきました。今回は問診を中心とした「四診」と中医学の診断・治療にあたる「弁証論治」について、基本的なことを講義しました。

①弁証するためには、情報が必要
中医学では、お客さんの情報を四診によって得ます。四診とは、望診、聞診、問診、切診の4つの診断法のことです。
望診:お客さんの神、色、形、態、舌象および分泌物、排泄物の色や質の病的な変化を視覚的に観察し、内臓の病変等を推測し、病状を知る方法です。薬局においては、舌診が特に重要になります。
聞診:お客さんの発する声の高低、強弱等の特徴を聞くことに加え、息、分泌物、排泄物の臭いを確認することで、病状を知る方法です。
問診:お客さん本人やその家族等に質問することにより、発病の時期・原因・経過・既往歴等の疾病に関する情報を集めていく方法です。薬局においては、自覚症状を掴む最も重要な方法です。
切診:脈診と按診があり、脈診は主に手首の橈骨動脈〔寸口部〕を按圧して病状を知る方法です。按診は皮膚や手足、腹部等の部位に触れたり圧したりするもので、局所の状態を知る方法です。

舌診について
望診は中でも重要なのは舌診です。中医学が発達してきた時代はレントゲンやCTはなかったため、顔色や体型、舌、目といった見えるところや脈などの体表の触れる部分より体内の異常を客観的に診断する技術が研究されてきました。その中でも舌を見て体内の状態を判断する舌診は漢方医学独特の方法で、中国では漢方治療の際に必ず舌診が行われています。
正常な舌は、淡紅色で、大きすぎず小さすぎず適度な潤いがあり、表面には薄く白い苔が見え、舌全体が柔らかく自由に動かすことができます。
このような状態でない人は体のどこかに不調があることが考えられます。
舌の色から見ると、白っぽい人は冷え症の人が多く、赤みが強い人は体内に熱がこもっている人が多く見られます。
舌の苔から見ると、白く厚い人は水の代謝が悪く胃腸が弱い人が多く見られます。
舌の形から見ると大きくて歯形がある人は疲れやすく気が不足している人が多く、痩せて小さい人は血液や体液が不足している人が多く見られます。
また、舌の先や横に紫や褐色のしみや斑点が見られたり、舌裏静脈が紫色に怒張しているときは血液の循環が悪く淤血という状態になっているので注意が必要です。

③問診の聞き漏らしを防止できる、体質チェック表や問診表について
薬局でもっとも大切なのは、問診からの情報です。問診で一番大切なのは、主訴を聞くことす。主訴の発症原因、経過、悪化要因と改善要因、西洋医学の診断などをまず聞きます。次に主訴に関係の深い随伴症状を聞いていきます。例えば、頭痛の場合は肩こりや目の疲れ、のぼせや冷えなどは大切な随伴症状になります。その後十問歌に従い、全身症状を聞いていきます。
十問歌・・・張景岳
「一に寒熱、二に汗を問う、三に頭身、四に便を問う、五に飲食を、六に胸を問う、七に聾、八に渇ともに当に弁ずべく、九に脈色により陰陽を察し、十に気味より神見を章かにする」
後世のアレンジ
「一に寒熱、二に汗を問う、三に頭や体、四に便を問う。五に飲食、六に胸を問う。七に耳、八に口渇を問う。九に持病、十に病因を問う」
問診は時間をかければよいというのではなく、必要な情報を上手に聞き出すことが重要です。話好きのお客さんは、世間話などが多くなり、気がついたら必要な情報を聞き漏らしていた、ということもあります。一方で無口な方は、あまり話してもらえず、肝腎な情報が聞けない、ということもあります。そこで役立つのが、問診表や体質チェック表になります。上手に使うと、問診の聞き漏らしを防止して、問診時間の短縮ができます。
さて、簡単に体質チェックを行える問診表として、気・血・水の過不足を診る「体質チェック表」がお勧めできます。私は60のチェック項目にして、「女性の悩みは漢方で治す」に載せました。
日頃の店頭では、新患の方にはこの「体質チェック症」と名前や生年月日、身長、体重、主訴、既往歴などを質問する「基礎問診表」を必ず記載してもらってから、診るようにしています。

「体質チェック表」と「基礎問診表」を記載してもらうことで、大まかな体質診断ができます。その結果、問診の時間が短縮でき、漢方薬の説明や養生法の指導に時間を使うことができるようになりました。

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